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英検1級の合格率はやっぱり低かった!

英検1級の合格率は低い

英検の1級というものは、例え英検準1級合格者であっても、およそ10%しか受からない高レベルなものです。 そのレベルは、大学の上級レベルであり、TOEIC900点を持っているような人の場合でもパスするのは至難の業なのです。

これほどまでに合格率が低いのは、いったいなぜなのでしょうか。単に「英語の文法が難しいから」という理由だけではありません。この記事では、英検1級の合格率がこれほどまでに低い理由について、分かりやすく紐解いていきます。

目次

求められる「単語レベル」が日常会話を超えている

英検1級の最初の難関であり、多くの受験者を苦しめるのが、異常なまでに高い語彙力(単語の知識)の壁です。準1級に合格した人でも、1級の過去問を初めて見たときには「見覚えのない単語ばかりで、何を言っているのかさっぱり分からない」とショックを受けることが珍しくありません。

英検1級で必要とされる単語数は、およそ10,000語から15,000語と言われています。一般的な大学受験や日常会話で使われる単語が4,000語から6,000語程度であることを考えると、その倍以上の単語を覚えなければならない計算になります。

しかも、出題される単語は日常会話ではまず耳にしないような、学術的、政治的、あるいは専門的な言葉ばかりです。例えば、以下のような分野の単語が平然と登場します。

  • 政治や国際情勢に関する硬い言葉
  • 医療や科学の最先端技術を表す言葉
  • 考古学や歴史、宇宙に関わる専門用語
  • 日常では「別の簡単な単語」で代用されるような、文学的で難しい表現

これらの単語をただ丸暗記するだけでも膨大な時間がかかります。さらに、単語の意味を知っているだけでなく、文脈の中で素早く理解できなければ、制限時間内に問題を解き終えることはできません。この語彙力の圧倒的な差が、合格率を大きく下げる要因の一つになっています。

社会問題に対する自分の意見を求められる

英検1級が「英語の試験」でありながら、英語力以外の部分で落とされてしまう大きな理由が、記述式英作文(ライティング)と、2次試験の面接(スピーキング)にあります。ここでは、単に綺麗な英語を話せるかどうかではなく、「社会的なテーマに対して、どれだけ深い意見を持っているか」が試されます。

日本の学校教育では、自分の意見を論理的に組み立てて発信する機会がそれほど多くありません。そのため、日本語であっても答えるのが難しいテーマについて、英語で即座に論理展開をしなければならない点が、非常に高いハードルとなっています。

ライティングで求められる論理構成

1級の英作文では、エッセイ形式での記述が求められます。導入、本論(自分の主張を支える2〜3つの理由)、結論という、決まった型に沿って文章を書かなければなりません。

内容も非常に硬派で、例えば以下のようなテーマが出題されます。

  • テクノロジーの進歩は人類に幸福をもたらすか
  • 民主主義は世界の安定に貢献しているか
  • 伝統文化の保護に政府はもっと資金を出すべきか

こうした問いに対して、ただ「私はこう思う」と書くだけでは合格点はもらえません。説得力のある具体例を挙げながら、客観的で論理的な文章を書く必要があります。社会問題に関心が薄い人にとっては、日本語でもアイデアが浮かばないような内容ばかりなのです。

2次試験での即興スピーチ

2次試験の面接では、5つのトピックが印刷されたカードを渡され、その中から1つを選んで1分間でスピーチの内容を組み立て、2分間でスピーチを行わなければなりません。

1分間という短い時間で、自分の主張をまとめ、それを支える理由を2つ用意し、頭の中で英語に変換するのは、並大抵の練習では不可能です。沈黙してしまったり、テーマからずれた話をしたりすると、一気に不合格に近づいてしまいます。知識の広さと、それを瞬時に言葉にする瞬発力の両方が求められる過酷な試験です。

長文読解とリスニングのスピードが容赦ない

英検1級のリーディング(長文読解)とリスニング(聞き取り)は、準1級と比べて文章全体の長さが増えるだけでなく、使われる表現の抽象度やスピードが大きく上がります。

長文読解では、歴史、科学、伝記、社会問題など、多岐にわたる専門的な文章を読まなければなりません。文章構造自体も複雑で、一文が長く、主語と動詞がどこにあるのかを瞬時に見極める読解力が必要です。時間が限られているため、ゆっくり返り読みをしている暇はありません。

また、リスニングにおいても、1級の壁は非常に厚いです。

  1. スピーカーの音声が1回しか流れない
  2. ナレーターの音声が実際のニュースや講義のようにナチュラルで、スピードが速い
  3. 選択肢の英文も長く、音声を聞きながら素早く処理する必要がある

特に、インタビュー形式の問題や、専門家による講義形式の問題は、内容を正確に理解していないと、引っ掛けの選択肢に騙されてしまいます。英語を英語のまま頭から理解し、瞬時に要点をメモするような高度な処理能力がなければ、最後までペースを保つことができません。

英検1級に合格するための現実的なアプローチ

ここまで英検1級の難しさについて説明してきましたが、合格が全く不可能なわけではありません。合格率10%の壁を越えるためには、これまでの英語学習のやり方を根本から見直し、長期的な計画を立てて取り組む必要があります。

まずは、自分の弱点を知り、それを一つずつ潰していく地道な作業が欠かせません。具体的には、以下のようなアプローチが現実的です。

  1. 毎日の英単語暗記を習慣にする:1級専用の単語帳をボロボロになるまで繰り返し、単語を見た瞬間にイメージが浮かぶレベルまで鍛え上げる。
  2. 英字新聞や海外のニュースに触れる:日頃から社会問題に対する興味を持ち、時事問題についての英語の記事を読んで自分の意見をメモしておく。
  3. 書き込み式の英作文練習を繰り返す:自分の書いたエッセイを英語の得意な人や先生に添削してもらい、論理的なミスを修正していく。

英検1級の合格は、単なる暗記だけでは達成できません。日々の生活の中で世界で起きていることに目を向け、それについて英語で考え、発信する習慣を身につけることが、合格への一番の近道となります。

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